中古不動産流通促進の為に行われている政策動向

hudousanbaikyaku

日本の中古住宅市場の実態

 

「これだけ高価なものを購入するのだから中古ではなく新築だろう…」

「中古住宅だと耐震性が低かったり何か問題があるといやだし新築のほうが安心できる…」

住宅を購入しようとした際、上記のような考えから中古住宅ではなく新築を選択する人も多いでしょう。

事実、日本における中古住宅市場は住宅市場全体の14.7%(平成25年)しか占めていません。

この割合はアメリカでは90.3%、イギリスは85.8%、フランスも64%(平成21年)と欧米諸国と比較すると極めて低くなっています。

 

中古住宅市場活性化に向けた提言-中古市場に流通革命を-

 

この中古住宅市場の低迷と空家問題等の問題を打開する為、

自民党の住宅土地・都市政策調査会の

中古住宅市場活性化章委員会が

平成27年5月26日に「中古住宅市場活性化に向けた提言-中古市場に流通革命を-」という最終提言を取りまとめました。

この提言は総論Ⅰ~Ⅳ、及び8つの提言の一つ一つの短期、中期的に実現すべき事を記した各論からなります。

総論において今回の提言をまとめた理由として

 

・中古住宅市場の現状が欧米に対して規模が極めて少ない事

 

・住宅ストックの総資産が欧米では住宅投資額の累計よりも上回っているのに対し日本では投資累計額よりも500兆円以上下回っており国民資産が有効活用されていないこと

 

・少子長寿化社会の進行により中古住宅市場の存在意義は高まっていること

 

・業者間連携により売却や購入、リフォームなどの窓口を1つにまとめる「ワンストップサービス」や良質な中古住宅の適正評価への取り組みが行われているが不十分である

 

上記の事から中古市場活性化のために問題の抜本的な解決の為の大胆な改革が必要としてこの提言がなされています。

このときに総論に置いて売主、買主、仲介業者、地方自治体、国それぞれがそれぞれの行うべき役割を適切に果たすことが必要であると記されており

 

売主…情報開示と売却を見据えたメンテナンス・履歴の保存

 

買主…自分の目で住宅の質を確認する努力

 

仲介業者…迅速・安全等顧客ニーズに応えた透明性の高い取引

 

地方自治体…地域にふさわしい住宅政策ビジョンを示す

 

国…新しいステージに向けた市場の変革を促す環境整備

 

上記がその記されたそれぞれの役割とされており、買主、売主も業者や自治体などに任せきるのではなく、自分たちに課せられた役割をしっかりと果たすことが中古住宅市場の活性化には必要であるというようにしています。

 

この中古住宅市場の活性化に向け、8つの提言がなされています。

 

提言1 「囲い込み」の解消に向けたレインズルールの抜本的改善

 

提言2 インスペクション等の活用促進による情報の非対称性解消

 

提言3 長期優良住宅の普及、一般住宅のリフォーム履歴等の保存・活用

 

提言4 担保評価を含む「20年で一律価値ゼロ」とみなす市場慣行の抜本的改善

 

提言5 中古マンションの管理情報の開示

 

提言6 不動産総合データベースの構築

 

提言7 新たなビジネスモデルとその環境整備

 

提言8 増大する空家の市場での流通・活用の促進

 

 

 

政府は平成19年にも「200年ビジョン」を策定し住宅ストックの質を向上させており、今回の「中古住宅市場活性化に向けた提言-中古市場に流通革命を-」という提言により中古住宅市場の活性化が十分に期待できるでしょう。

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