解禁間近!?日本政府の推進する「民泊」とは

民家

そもそも民泊とは何か

民泊というシステムは個人の戸建てやマンションの空き部屋に外国人観光客等を宿泊させ、利益を得ることです。

近年外国人観光客は急増しており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が近付くと更に訪日外国人は急増する事が考えられます。

しかしながら東京や大阪などのホテルは現時点で稼働率が8割を超えており、現在宿泊施設が建設されてはいますがそれでも不足してしまう危険性があります。

そのようなときに個人の所有する空き家やマンションの空き室を民泊として提供する事でこのホテル不足を解消し活用されていない不動産を活用する事で経済が活性化されることが期待されています。

 

民泊における現行の問題点

 

しかしながらこの民泊には問題点もあり、更に現在この民泊というシステムを悪用してしまっているケースも多々あるのが現状です。

その問題点の1つは空き家等を宿泊施設として貸し出す際の法律が民泊を想定していないことにあります。

他者を有料で宿泊させようとすると、旅館業法に許可を得る必要があり、これは民泊でも変わりありません。

しかしながらこの旅館業法の許可を得る為には条件があります。

この条件はその営業形態(ホテル営業・旅館営業・簡易宿所・下宿営業)によって異なり、ホテル営業であれば10室以上、旅館営業であれば5室以上というように個人の空き家等で条件を満たせるものではなく、下宿営業では1ヶ月以上の宿泊である必要があるためこちらも難しいのが現状です。

民泊で適用させるとすると簡易宿所が最も適切ではあるのですが、この簡易宿所も延床面積が33㎡以上となっており、民泊として活用出来ない住居が多くなってしまいます。

その為政府はこの延床面積33㎡を1人当たりの床面積を3.3㎡とする方向で規制緩和される事になりました。

 

しかしながらこの規制緩和がなされて簡易宿所としての登録がしやすくなったとしても、まだ法律による制限はあります。

建築基準法において、その地域によって建築できる建物の種類が定められています。

この規制を煩わしく感じる方もいるかもしれませんが、この規制がない場合例えば住宅地の中心に大きな工場を建築する事も可能になってしまいます。

その為このような規制はあるのですが、住居の専用地域には旅館等は建築する事が出来ない為、この規制についての民泊も議論されている最中です。

 

このように法律の観点から難しい面のある民泊ですが、この点を踏まえても悪徳な違法行為をして民泊のサービスを行われてしまっているケースも多いです。

 

基本的に賃貸住宅は借主が貸主として第3者に「また貸し」することは禁止されていますし、区分所有マンションであってもマンション管理規約により禁止されています。

にもかかわらず悪質な民泊オーナーは民泊として外国人観光客にまた貸しをし、結果として逮捕されている人物もいます。

このようなマンション・アパート等の集合住宅で民泊が行われてしまうと、旅行客のマナーが悪く騒音問題、ゴミ問題に発展するケースが多く、周辺住民からの「見知らぬ外国人が出入りして怖い」という治安に対する不安を生み出してしまっています。

 

更に本来であれば身分証のコピーや宿泊者名簿を備えるなどの定めがあるのですが、このようなケースでは宿泊する際に本人確認をしていなかったり、宿泊施設であれば定められているパスポート等の身分証コピーをしていません。

その為テロリスト等の犯罪者が利用してしまう恐れもありますし、売春行為、違法薬物の受け渡し等の犯罪の温床となってしまう恐れもあります。

 

このような事もあり政府は民泊の許可をとりやすく緩和すると共に、近隣住民への理解を得られなおかつ治安維持、衛生面などを盛り込んだ法整備が必要となっています。

 

国家戦略特別地域で推進される民泊条例

 

このような状況の中第二次安部内閣が外国企業を誘致する為に従来の規制を大幅に緩めた国家戦略特区である大田区で2015年12月より「大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例」を制定しました。

今年1月26日にガイドラインを公表し、29日より民泊の事業者からの申請の受付を開始し始めています。

 

このガイドラインに則って民泊の申請をする場合順番としては

 

1.大田区管轄の生活衛生課や消防署に事前相談をする

大田区で空き家等を民泊として申請する場合、民泊施設の適用要件を満たしているかを生活衛生課に確認してもらい、設備が消防法令で定められている基準を満たしているかを確認してもらいます。

 

 2.近隣住民に計画を周知する

申請者は、その建物を利用している他の利用者(アパートであれば入居者)、隣接している近隣住民に対して

 

一.申請者の氏名

二.施設の名称

三.苦情の窓口となる連絡先

四.廃棄物の処理方法

五.緊急時の対応方法

 

を記載した書面をポスティングなどで周知しなければなりません。

 

 3.生活衛生課に申請書類を提出する

上記1.と2.が終了した後に申請者は生活衛生課に民泊についての申請書類を提出します。

 

4.審査・認定

審査は2週間ほどで、認定されれば認定書が交付されます。

 

という流れになります。

 

その他大阪府でも「大阪府国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例」が2015年10月に可決されており、今年4月より条例施行予定でそれ以前までにガイドラインの公表や説明会などが開催される予定となっています。

 

このように大田区を始めとして国家戦略特区で民泊について様々な取り組みがなされています。

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