認知症予防を住まいから  積水化学工業株式会社の目指す生涯健康脳住宅

 

現代医学において認知症は発症すれば完治はしない不治の病

 

認知症に関係があるといわれている生活習慣をご存知でしょうか?
それは「睡眠」「運動」「コミュニケーション」「食事(調理)」です。これは瀧靖之教授(東北大学加齢医学研究所)が提唱する「生涯健康脳」という理論で、この4つの生活習慣が脳の活性化や機能維持に重要な項目であり認知症を予防する効果があるとの事です。実は認知症は生活習慣病と深い関わりがあるという説があります。

 

認知症の分類の中でも最も多いアルツハイマー型認知症患者約100人を調査したところ、約2割が糖尿病、約4割が高血圧、そして半数近くは脂質異常症(旧名:高脂血症)であったと言う調査結果があるのです。認知症で処方される薬は「認知症を治す」薬ではありません。

 

認知症の症状が進行するのを遅らせて、認知機能が残っている状態で生活できる時間を少しでも長くすることを目的とした薬しかありません。つまり認知症は発症してしまうと感知させることは現代医学では不可能な病気であり、認知症を発症させないよう「予防」することはとても重要なこととなります。

 

この認知症予防の研究に乗り出した「不動産会社」があります。積水化学工業株式会社住宅カンパニーに属する調査研究機関のひとつである株式会社住環境研究所は2016年8月5日に「生涯健康脳住宅研究所」を新たに開設しました。独自の研究開発を行うと言うわけではなく、瀧靖之教授の所属する東北大学加齢研究所等の研究機関と連携しています。

 

認知症を予防する生涯健康脳住宅を目指す

 

この研究所の目的は瀧靖之教授の提唱した認知症予防の効果のある「睡眠」「運動」「コミュニケーション」「食事(調理)」という4項目を取り入れた3つの機能を持った「生涯健康脳住宅」を建築することで、元気で健やかに生活できる期間を長期化させることです。

3つの機能とは、

「4項目を保持・活性化をする建築的な仕様・仕掛け」

「その仕様・仕掛けによる生活の見える化・予兆の察知(生活のセンシング)」

「生活のセンシングのデータを元にサービス・アドバイスの提供」

であり、住まい・暮らしの問題点や課題の解明・解決策の模索をし、サービスとして提供することを狙いとしています。認知症予防の4項目から1文字づつとり(コミュニケーションは「話」ですが)「話食動眠(わしょくどうみん)」というコンセプトスローガンを掲げ、4つの項目の浸透が健康な脳の維持に以下に重要であるかを訴えていくとの事です。

 

現在のイメージの中で生活の見える化とは温度湿度、照度、電気使用量等の計測から生活状況を把握することをイメージとしているようなので、現在の「親が心配だから実家を売却して二世帯住宅を新築・リフォームする」といったことから「親が心配だから生涯健康脳住宅にリフォームする」といったように変化し、親が住んできた土地から離れることも、自分が転職や交通の利便性を悪くしてでも引っ越すといった行為をしなくても済む時代が来るかもしれません。

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